カセットからMDへ―あの頃のワクワクをもう一度。
今回は1996年発売の Sony MD Walkman MZ‑R3 をお預かりし、液漏れによる電源不良と読み取りエラーをまとめて修理していきます。落下によるカバー変形まで絡んだ、なかなか味のある個体でしたが、しっかり復活しました。
Contents
- MDという時代と今回の修理品
- 症状の確認:電源は入るがディスクエラー
- 電池液漏れの痕跡と分解開始
- 電池ボックスの清掃と端子の再ハンダ
- 動作確認:光学ピックアップは動くが読み込めない
- 落下によるカバー変形が原因だった
- 仕上げと最終チェック
- まとめ:往年のMD機器はまだまだ現役
1. MDという時代と今回の修理品
カセットの次に来ると言われていた「MD」(Mini Disc)。当時は“これからはデジタルの時代だ!”と盛り上がって、カーオーディオも各社こぞってMD搭載モデルを出していました。MDってCDと比べるとデータ量が少なくて音質はイマイチだったんだけど、ディスクがハウジングに入っているので、①傷がつきにくい、②音飛びがしにくい、ということで、カーステレオ用途にはバッチリだったんですよね。
結局はiPod系に主役を奪われてしまったわけですが、MDの丈夫さや扱いやすさは今でも根強い人気があります。
今回修理するのは 1996年発売の Sony MZ‑R3。もう新品は手に入らないので、まだMDを持っている方にとっては貴重な一台です。

ソニーらしいデザインが良いですね
2. 症状の確認:電源は入るがディスクエラー
故障の状況は電源は入るものの、ディスクエラーで再生できないとのこと。
外観はきれいなのですが、裏側を見ると……はい、しっかり電池の液漏れ跡がありますね。新品の単三を入れてもすぐ電池残量がゼロになって落ちるので、まずはここが怪しい。

左上の部分に盛大な電池液漏れの跡があります
3. 電池液漏れの痕跡と分解開始
電池ボックスのフタを開けると、電極に緑色の錆がしっかり発生。これは液漏れ後にしばらく放置されていた証ですね。

端子に緑青が結構出ています
裏側カバーは精密プラスネジで固定されているだけなので、サクッと外していきます。
カバーを外すと見えなかった部分にも結構緑青が広がっていて、軽く触っただけで配線がポロッと取れるほど腐食していました。

プラス端子側が結構やられていますね
4. 電池ボックスの清掃と端子の再ハンダ
ということで、電池ボックスの電極を取り外して徹底的に清掃し、腐食していた端子部分を再ハンダ。
清掃後はかなりきれいになり、これで電源周りはひとまず安心。

キレイになりました!
5. 動作確認:光学ピックアップは動くが読み込めない
この状態で電源は入る様になりました。但しフタが閉まっていることを検知するスイッチを押して動作を確認するも、光学ピックアップは動いているものの、読み込みは失敗(エラー)。

エラーで全然読み込めない・・・
6. 落下によるカバー変形が原因だった
うーん、ピックアップが故障しているのか?だとすると交換部品がないしなぁ、と考えながら試しにピックアップを支えるアームを軽く押してみると……あれ?なんと正常に読み込み開始。
よくよく見ると、この個体は落とした形跡があり、MDを入れる側(パカッと開く側)のフタが微妙にへこんでいました。
どうやらこの僅かな変形がピックアップのアームに干渉して、動きを妨げていたようです。
超小型設計なので、外装と内部部品との間隔が最小限しか取られていないんでしょうね。

ここが凹んでいて、内部に影響を与えていたっぽい

正常に動くポイントを見つけました!
7. 仕上げと最終チェック
原因が分かれば早速修正です。フタの変形部分を出来るだけ元の形に戻し、全体を組み直して再チェック。
はい、問題なく動作しますね!電池でも外部電源でも安定して録再できるようになりました。
8. まとめ:往年のMD機器はまだまだ現役
これでまたしばらく現役として使って貰えそうです。
今やソニーもエレキ系をどんどん縮小しているので、こういう程度の良い往年の名機は大切にしていきたいですよね。
※この修理記録はあくまで個人の備忘録です。分解や修理は危険もあるので、本内容を参考にされる場合は、あくまでも自己責任でお願いします。


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