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VHSテープが入らないAIWA HV‑FR70を修理してみた|低価格機でも侮れない実力派!

修理

8mm / VHSデジタル化のためにソニー WV‑BS2を修理した流れで、予備機として入手していたAIWAのHV‑FR70もついでにメンテしてみました。症状は「電源は入るものの、テープがローディングされない」という定番トラブル。ソニー機で何台も修理してきた経験がここでも活きるのか…?そんな期待とともに作業開始です。

Contents

  1. 予備機として入手したAIWA HV‑FR70
  2. テープがローディングされない症状を確認
  3. 内部構造はシンプルだがコストカットの影も
  4. 原因はやっぱり“あのギア割れ”だった
  5. ハウジング加工で導線補強を実現
  6. 劣化したゴムベルトもついでに交換
  7. 組立性に見えるソニーDNA
  8. 修理完了!低価格機とは思えない画質に驚き

1. 予備機として入手したAIWA HV‑FR70

前回、VHSテープデジタル化の準備としてソニーのWV‑BS2を修理したんですが、実はそのタイミングで予備機としてAIWAのHV‑FR70も一緒に確保していました。どうせならまとめて2台直してWV-BS2が修理できなかった場合に備えておこう、という流れですね。ちなみに本機入手時のお値段は何とソニー機の1/10ほど。中古ジャンクの状態でもソニー機のブランド価値が高い証拠ですね。

2. テープがローディングされない症状を確認

症状は「電源は入るけど、テープが中に入っていかない」というもの。ソニー機を何台も触ってきたおかげで、構造や壊れ方の傾向がだいぶ読めるようになってきました。今回も“あの辺り”が怪しいな…と予想しつつ、早速分解開始。

3. 内部構造はシンプルだがコストカットの影も

上蓋を外して内部をチェックすると、ソニーのWVシリーズと比べてとにかくシンプル。部品点数が極端に少なく、内部はスカスカの状態です。小型・軽量・低価格を狙った作りなのがよく分かります。ただし残念ポイントもひとつ。板金部品のバリ取りが全般的に結構甘くて、知らない間に指を数ヶ所サクッと切ってしまいましたよ。ソニー機では全く気にならなかったことなので、このあたりはコストとの戦いなんですかね。

板金部品のエッジにバリが結構残っているんですよね。。。危ない、危ない

分解時にはキバンを全て外し、内部に溜まったホコリも綺麗に掃除します。長年散り積もったホコリが動作に良い訳がないので

4. 原因はやっぱり“あのギア割れ”だった

恐らく当時は多くのビデオデッキが、ソニーの設計を見本にしていたと思われ、この機種もソニーと同様の機構で、ローディングもテープ送りもすべてギアチェンジを行うことで、1つのモーターで器用に動かしているタイプ。ならばモーターの負荷は相当なものだったのだろう、ソニーと同じ部分が故障するだろうと読み、回転を伝えるモーター軸のギアを見てみると…やっぱりひび割れてる。。。経年による樹脂部品の劣化という定番トラブルですね。これではモーターの力がスリップで伝わらず、テープが入らないのも納得。

矢印間にギア割れがあります

5. ハウジング加工で導線補強を実現

では修理もソニー機と同様にということで、ギアの外側に0.3mmの導線を巻いて締める補強を試みたのですが、この機種はウォームギアの外側にグリス飛散防止用のハウジング(黒色)があり、クリアランスがめちゃくちゃ狭い。そのままだと導線の結び目が干渉してしまうので、ドリルでハウジングの内径を2mmほど広げる追加工が必要でした。 その後、適度な力で導線を巻き、モーターに12Vを接続して伝達力をチェック。しっかりトルクが伝わり、かつフルトルク時にはスリップする様に、導線の締め具合を調整しておきます。

内径拡張(黒ハウジング)+導線巻き

6. 劣化したゴムベルトもついでに交換

分解のついでに機構部全体のチェックも実施。動力伝達用のゴムベルトが少し変形していたので、こちらも交換。まだ使えそうな状態ではあったけど、経年劣化は起こっているので、いわば予防保全ですね。

クセがついて、浮いていたり、真円ではなかったりしています

7. 組立性に見えるソニーDNA

モーターを外す際にいくつかギアを外したのですが、この機種もギアには位置合わせ用の穴が開いていて、しっかりと組立性を考えた設計になっていました。私はこの機種用のサービスマニュアルを持っていませんが、このギアの穴の位置って、ホント直感的に分かる様になっているんですよ。例えば黒いギアの場合、水平になる位置だったり、白いギアの場合はもう一つのギアとちゃんと向かい合う位置だったり。これを当時考えていたエンジニアは凄いっ!て思ってしまいます。

AIWAは1969年頃にソニー傘下に入っているので、このあたりの設計思想もしっかりと受け継いでいるのかもしれませんね。

ギアにはこういった位置決め用の穴がいくつもありました。流石!

8. 修理完了!低価格機とは思えない画質に驚き

操作パネルと上ケースを戻して動作確認。無事テープがローディングされ、再生もOK。 正直「低価格機だし画質はそれなりだろうな」と思っていたのですが、意外や意外、キレイな画質でびっくり。ぬぬぬっ、AIWA、侮れませんね。

調子よく再生中

※この修理記録はあくまで個人の備忘録です。分解や修理はリスクもあるので、本内容を参考にされる場合は、あくまでも自己責任でお願いします。

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